ピーター・ティールのビジネス・投資判断に影響を与えた愛読書3冊|読書感想文

ピーター・ティール氏のプロフィール

ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望(2018)

ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望

ピーター・ティールは、ビジネスマンなら誰もが知っているテクノロジーのパイオニアである。

世界最大のオンライン決算サービス「ペイパル(PaypPal)」、CAIやFBIを顧客に有するビッグデータ解析会社「パランティア(Palantir Technologies)」の共同創業者であり、20億人を超える顧客をもつ世界最大のSNS企業「フェイスブック(facebook)」を創業当初から支える初の外部投資家である。

彼のペイパルからは、イーロン・マスク(テスラ・モーターズ)、リード・ホフマン(リンクトイン)、ジェレミー・ストッペルマン(イェルプ)をはじめ、現在のシリコンバレーを代表する起業家が次々と生まれている。固い絆で結ばれた彼らは、「ペイパル・マフィア」と呼ばれているそうだ。

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ピーター・ティール氏の著書

また、ピーター・ティールの著書「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」は、2016年の大統領選挙中、トランプ大統領のバイブル本であったそうだ。

本書は、「現実の問題を解決するにあたり、価値ある企業は独自の道をいくのは何故なのか」をシリコンバレーから学ぶことを目的としている。

「ゼロからイチ」、コンピューター科学の基本である「0と1の二進法」を意味するタイトルからも分かるように、それは、「何か新しいことをする」、「これまで誰も作らなかった何かを作ること」を意味する。是非、読んで欲しいオススメの一冊だ。

そんなティールの世界観とビズネス・投資判断に決定的な影響を与えたのが、次に紹介するルネ・ジラールの『世の初めから隠されていること』である。

ルネ・ジラール『世の初めから隠されていること』

ルネ・ジラールは、スタンフォード大学の教授であった著名なフランス人の哲学者である。

「ジラールの核にあるのは模倣理論(ミメーシス)と競争だ。ジラールによれば、人間の行動は「模倣」に基づいている。人間には他人が欲しがるものを欲しがる傾向がある。したがって模倣は競争をうみ、競争はさらなる模倣をうむ」ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望(2018)25p

「人間は完全に模倣から逃れることはできません。でも細やかな神経があれば、それだけで大勢の人間を大きくリードできます」とティールは語っている。ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望(2018)25p

また、ピーター・ティールは、「未来について書かれた過去の本」を特に愛読書としている。その中から、日本語訳されている書籍を2つ紹介する。

フランシス・ベーコン『ニューアトランティス』

フランシスコ・ベーコンは、英国の植民地設立に大きな役割を果たした哲学者、法律家である。本書は、没後に発表された未完成のユートピア小説です。ベーコンが政治家として求めた理想像は、偏見のなさ、尊厳、栄光などである。そして、今日の私たちがよく知る近代的な研究機関としての大学を、原著が書かれた1626年に提案している。

ニール・スティーブンスン『ダイアモンド・エイジ』

本書は、1995年に発表された。情報時代の進展がもたらす未来像を描くSF小説である。スティーブンスンは、企業があらゆるモノをどの場所にいても製造できるようになる未来を描く。世界を包括する情報ネットワークにより、金融の流れと商取引が国家の干渉を受けずに自由に流れ、国家は徴税権を失っている。スティーブンスンは、そのほかにも今日のインターネット経済では当たり前となっている、例えば「オープンソース思想概念」など重要な概念を作り出している。

最後に、ウォーレン・バフェットが師と仰ぐ本を紹介しよう。

ベンジャミン・グレアム『証券分析』

➡️村上世彰の投資手法:重視する3つのポイント

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